RPAは現状業務のままスピード重視で

業務を効率化できると話題のRPAですが、業務ユーザーが自分の日常業務を手軽に自動化することに意味があるのです。ビジネス環境変化のスピードは益々加速し、従来型のサーバー開発のような時間と費用を掛けていたのではその変化に追従出来ないのは明らかなのです。

その辺りの考え方をこちらではご紹介しています。

ビジネス環境変化は更に加速している

情報を活用出来た企業だけが生き残る

世の中の変化(進化)のスピードが益々早くなってきていると言うことを皆さんも感じる事が多いのではないでしょうか。特にインターネットの普及無線通信を含む通信速度の高速化の影響が大きいように思います。

考えてみたら、「情報はほぼお金と同じ」なのです。人よりも先に有益な情報を入手し、活用すればビジネス上明らかに有利になりますし、個人でもその情報をお金に換える事は可能です。

 

情報に対して大金を払う人も多くいますし、考えてみれば銀行や証券、保険などの金融業は情報産業そのものです。コンビニなどは情報をフルに分析・活用して商品開発や需要予測、物流網を構築し成果を出しています。

この様な例は他にも多くあり、情報の重要性を認識し、うまく活用した企業だけが生き残る時代なのです。

ネット情報の収集力が競争力を左右する

 

RPAはスピードが命

結局、スピードが重要なのです。従来のシステム開発の様に、先ず情報収集をして、RFP(提案依頼)をベンダーに出し、2,3ヶ月をかけてベンダー選定をして、と1つのシステムを開発・導入するのに年単位の時間を要していたのでは話になりません

特に、RPAは業務ユーザーが自分の日常業務を効率化するツールであり、大規模にシステム開発するよりは、

先ずは現状業務のままRPAをあてはめて自動化する

自社の業務全体を最適化する視点としては、多少非効率な面が残るかも知れません。しかし、時間の勝負であり、競合よりも先に行っていればいいのです。

全てを最適化すべきと言う幻想は捨てる

上でも書きましたが、ビジネス環境は常に変化し、益々加速しています。

従来のように数年かけてサーバー型のシステム開発をしていたのでは完成した時には既にビジネス環境は変わり、役に立たないでしょう。

もし、数年かけて開発したサーバー型のシステムが稼働後にビジネスに有効に働いたとしたら、それは間接業務とその周辺業務を担うシステムだったのです。

 

RPA業務効率化は継続的な活動

RPAの導入はスピードが命で、全体最適化は幻想と割り切り、先ずは現状業務のまま自動化すべきまです。そして、ビジネスは生き物であり、常に状況が変化するものなのですから、そのビジネス環境の変化に柔軟に追従し、常にその時点の効率を追求していくしかありません。

全体最適はあったとしても一瞬であり、変化するものと割り切ってRPAで効率化する活動を継続するしかない

 

RPAは導入で終わらない、むしろ始まり

IT部門は外部ベンダーに委託したがる

IT部門は本来戦略部門

従来から日本企業のIT部門は外部のIT会社やコンサルティング会社にシステム開発を発注するのが仕事のようになっています。システム開発が完了した後もそうで、開発したシステムの保守・運用もその会社のそのまま委託する購買・調達部門です。

それはそれで、システム開発など自社のコア業務ではないため、その能力・要員を抱える必用もなく外部に委託する考え方で良かったのだと思います。

そして、本来のシステム部門がやるべきことは、

自社ビジネスに情報を活用する戦略を立案する

ことなのだと思います。

 

RPAの場合は委託先が業務部門になってしまう

そして、上記のようなIT部門がIT調達部門になってしまっている長い間に、IT部門は自社のビジネスに疎く、単に大金を使うコストセンターとなってしまいました。

従って、本来やるべき自社ビジネスにITを活用した戦略を立案、補佐する役回りが出来ずに業務部門から依頼されてシステム会社に委託する仲介役となってしまっています。

しかし、RPAの場合はシステムを導入しようとしてもその対象業務は業務ユーザーの日々の繰り返し作業で、業務を理解していないIT部門が外部に委託したとしても、委託された外部のIT会社は結局業務部門に調べにいくしかない状況になってしまいます。

いわば、

RPAの場合、IT部門が委託する先は自社の業務部門になってしまう

これでは、IT部門の存在意義は全くありませんので、むしろRPAの場合は業務部門が主導して、自分達の日頃の業務を自動化し常に状況の変化に応じて見直していくのが良いのではないかと思います。

RPAは業務部門主導で導入

 

AI時代を見据えたデータ戦略部門が必要

話はRPAから離れますが、近い将来AI機械学習が普通に仕事や生活の中に入ってくる時代になります。いま、そのAI時代へのつなぎとして、RPAが重要な役割を担うものとなりつつあります。

AIに学習させるには適切なデータが必要

AI機械学習の詳しい話はここでは避けますが、これまで多くの企業の方から相談を受けて最近特に思う事が、殆どの会社にはAIに学習させるデータがないと言う点です。

データが無いという意味ではありません。データはどこの会社にも沢山集め保管されています。しかし、AIに学習させることに意味があるデータが揃っていないのです。その辺りの詳しいご説明はこちらでしています。

データ戦略部門の立上げ

データを収集するのはRPAが最適

AIに学習させるには因果論理が整理され、時間軸が揃ったデータが必要なのですが、そのようなデータを扱うのに適したシステムはRPAではないかと考えています。

無論、基幹システムに入っている取引データや工場設備、物流システムなどから抽出したデータも使いますが、やはり現状はそれらのシステムの間を人手でつないでいますので、そこを柔軟に自動化するRPAが「基幹システムの間の情報」も収集可能なのです。

 

RPAは将来AIの頭脳を持つ

現在のRPAはルールエンジンと言われる、予め定義したルール通りに判断し、動作することしか出来ませんが、システムの間を繋ぐ役割を持つRPAは将来的にAIの頭脳を持ち、柔軟に例外処理などを行えるようになる方向に進んでいます。

RPAは将来AIの頭脳を持つ

RPAは自社のコア業務そのもの

現在殆どの会社では、ERPなどの基幹システムが既に導入され、経理や人事などの間接業務はそのシステムに直接部門が入力したデータを基に仕事を進めるのが通常かと思います。間接部門はシステム化し易い定型的な業務が殆どであり、既に何らかのシステム化が済んでいる会社が殆どでしょう。

そして、それらの間接業務はどこの会社でも然程業務内容は変わらず、効率化のために外部委託も可能なのです。

対して製造現場以外の直接部門の業務はあまりシステム化が進んでいない部分です。直接部門の業務はその会社がその会社である由縁であり、その会社特有の業務であることが多くシステム化し難い面があります。

この様な変化に柔軟に対応し、小回りがきく必要がある業務にこそRPAが向いており、適用すべきなのです。

 

AI・RPAで将来に向けた業務に

コア業務は自社で効率化するしかない

業務遂行能力を高めることが仕事のはず

極論すれば、間接業務は全て外部委託し、直接業務をピカピカに磨き洗練させるための直接業務の業務遂行能力を極限まで磨くことが今後必要になってきます。これこそが社員のすべきことであり、仕事のはずです。

誰でもできる事は、得意な人、それを専門にコアビジネスとしてやっている会社に任せれば良いのです。

 

RPAロボの作成・運用能力をつけていく

この様に直接業務の効率化を行うのがRPAであり、どの様にそれらの業務を効率化していくかを考えるのが社員の仕事です。

結局はRPAなどのツールを使いこなして業務を効率化するのが早道であり、結果的にRPAロボの作成・運用能力を自社で獲得していくのが遠回りなようで早道なのだと思います。

 

 

 

 

 

 

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