RPA導入の2つのアプローチとは
RPAの導入アプローチには2通りがあります。
- 当初から大規模に全社業務・システムを見直すことを前提とし、最大の効率化効果を目指した全社改革アプローチ
- 業務ユーザーの現状業務の中で、PCによる繰返し定型業務を現状業務プロセス・システムのままRPAで自動化するアプローチ
通常は、上記のどちらか一方と言うよりは、両方の面を持ったプロジェクトとして、「よりどちらの要素が強いか」になります。
一方、上記のどちらのアプローチを採ったとしても重要になるのが、RPA導入の目的を「業務効率化」であるとすると、(それ以外の定性的な効果も実は大きいと考えられますが)言うまでもなく、確実にRPA導入による業務効率化効果を出すことです。
しかし、漠然と現状業務をRPAによって置き換えて行ったのでは、結局、「感覚的には効率化されたと感じるが、どの程度の効果が出せたのかは言い難い」状態となり、定量評価が出来ていないが為に全社展開へ進み難くいと言う状況を招いてしまいます。
どちらのアプローチを採用するにしても、やはりプロジェクト当初から計画的に「定量評価」を意識して進めることが重要となるのです。
RPA導入効果検証の進め方
弊社が通常行っているRPAの導入では下のような進め方になります。この中でも、上記の通りその肝となるのはやはり「効果検証」の仕組みを当初から想定し、組み込んでおく点にあります。
パイロット計画策定
プロジェクトにおいて、計画は最も重要で以降のプロジェクト実施結果(≒PJ効果)の大部分がこの計画時点で決まると言っても過言ではありません。
従って、プロジェクトを計画し、プロジェクト体制を構築する段階で十分すぎるほどの先を見通し、リスク等を想定をして業務効率化効果を評価する仕組みを盛り込んでおく必要があります。
この点が出来ていれば、ほぼプロジェクトは成功したと言えるのです。
現状レビュー
業務効率化の効果は現状業務との対比として評価されます。従って、現状の業務プロセスがどの様に進んでいて、どれほどの業務時間を要しているのかを把握しておく必要があります。
この点が十分でないまま、プロジェクトを開始し、「後から数字を作る?」必要に迫られるような例を散見します。プロジェクト(予算)を承認した経営層としては、その結果(効果)が数字としてどうだったのかを求めるのは当然の事と思われます。
効率化効果評価
そして、RPA導入による効率化の効果を評価することとなります。業務は相互に関連し、連続し、依存しているものです。単純に短縮できた時間を積算すると元々要していたの時間よりも長い時間が削られた(ように見える)ようなことにもなってしまいます。
業務の流れ、関連性を当初から把握・整理しているからこそ、正しい評価が可能となるのです。
弊社ではRPA導入効果を評価・算定する視点でのプロジェクトのご支援をさせて頂いております。このプロジェクト機能はRPA導入ベンダーとは独立していることが理想的です。なぜなら中立的な立場でプロジェクトを評価・アドバイスし、方向修正する牽制機能としても機能することが求められるためです。
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