現在の食品業界で必要となる様々なトレース機能

 

食品業界で最近特に目につく話題として、某即席焼きそばメーカーの例に代表される異物混入による自主回収や食品産地偽装問題などが挙げられます。

当然故意に製品に異物を混入したりする会社はないかと思いますが、一旦消費者の信頼を失うと、その回復にはかなりの時間とコストを要し、最悪の場合は会社解体・身売りなどの状況に陥ることも考えられます。

これまで多くの食品メーカー様とのお取引で獲得した食品の開発・製造の一連の工程管理、記録や規制当局対応の知見を活かし、規制が強化される方向の、FDAの食品安全強化法や日本の景品表示法などの法規制に対応したソリューションをご提供しております。

食品業界は日常生活に密着した消費者に身近な商品を扱い、古来の製造方法で調達、製造している企業が多いのが現実かと思います。一方、食の安全に対する消費者の関心の高まりや、インターネットの普及により、消費者は様々な情報を入手可能となり、直接海外のメーカーから商品を取り寄せることも簡単に出来るようになっています。

このような環境変化に順応すべく、従来の商品ロットトレースに加え、社内外の情報トレース体制整備のご支援をさせて頂いております。

 

SNS情報トレース

 

最近Facebookやツイッターなどを開設する企業が増えています。従来のテレビ、ラジオ、新聞などのマスメディア全盛の時代には食品産地偽装や遺物混入などの問題についても報道機関に対して見解を発表すればある程度統制できていましたが、現在はSNS上で全ての消費者が勝手な思い込み、偏見に満ちた情報を発信できる状況となっています。

これらの情報に尾ひれがつき、情報が拡散していく状況を企業としてはモニターし、誤った情報に対しては適切に対応していく必要に迫られています。

また、販売面ではテレビなどのマスメディアやブログ等で芸能人が紹介したり、健康効果のテレビ番組が放映されたりした事をきっかけとした急激な需要スパイクが発生し、スーパーの棚、流通在庫、食品メーカー在庫が一気に欠品する現象が頻発しています。

このような状況に対してもSNSを含む様々な情報を自動収集するアプローチは効力を発揮すると考えられます。

文書・記録のトレース

 

手順書、仕様書、製造記録などの文書や購買、販売などの伝票類を完全にトレースする必要がある場合も多いのではないでしょうか。また、原料商社からの仕入れ情報、仕様と自社内での製造記録、出荷伝票などを紐づけて管理する場合もあるかと思います。

これらのご要望に対して、二次元バーコードを伝票に印刷、もしくはラベル印刷して貼付け、バーコードリーダーで読取り管理する方法をご提案しております。

これにより、管理対象の発生から保管、破棄までエンドtoエンドでトレースが可能となります。

 

原料仕入れから出荷まで一連の物流をトレース

 

Microsoft社のERP製品であるDynamics365 と連携させて使用することが可能です。操作性も統一され、購買、製造、販売・出荷の一連の業務の流れを網羅し、各段階でERPの伝票と文書類を関連付けた管理が可能となります。

 

また、商品事故などの時には出荷先、またはロット番号から、出荷、在庫管理、製造、原料仕入れと遡ることが可能となります。これにより、どの段階で問題が発生したのか、同様の問題を抱えたロットが他にどこの出荷先に出荷されたのか、同じ原料を使った他の製品はどの商品・ロットで、回収の必要があるのはどこの出荷先なのか、などを即座に確認することが可能となります。

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