ホワイトカラーにとって Excel が癌です。将来に向けた付加価値業務は仕事自体が柔らかいため、どうしても手軽で使い慣れたエクセルでやりたくなるのです。この部分を WinActor の様なRPAで自動化し、付加価値業務に社員の能力を振り向けたかが企業の競争力の源泉になります。
この辺りのご説明をしています。
あなたはExcel(エクセル)作業に慣らされている
日頃の仕事を思い浮かべてみて下さい。パソコンに向かってキーボードを叩いている時間が以外に多い事に気付くと思います。入社した時に先輩に教えられ、当たり前のように毎日、もしくは毎月同様の手入力作業を繰り返している人も多いのではないでしょうか。
当初は無駄だな、と思っていた手入力作業もいつの間にかルーチン化し、疑問にも思わなくなってしまうから不思議です。むしろ、Excel手入力のルーチンワークが無くなってしまったら何をやって良いか分からず途方に暮れる方もいるのではないでしょうか。
このまま定年まで逃げ切れそうな方はまだ良いのかも知れません。しかし、長くてもあと5,6年か、もしかしたら2,3年かも知れません。一足飛びにAI機械学習による自動化まで行かない企業でも、RPAロボットによる自動化直ぐそこまで来ています。
むしろ、あなたが気付かない内に自社のどこかで既に導入企画されているかも知れません。それほど身近で即効率化の効果(ROI)を出せるのがRPAなのです。
そうでなくても、人材不足、採用難に苦戦されている方も多いかと思います。これから(労働)人口減少社会の日本では労働力人口は年々減っていき、益々人手不足が深刻化するのは見えています。そうなってからでは遅いのです。
Excelでやっている仕事には2種類ある
あまり意識して考えた事が無いかも知れませんが、仕事を大きく分類した時に下記の2種類に分類できると思います。
固まった仕事(定型作業)
これは、時間軸で言うと過去から現在までに起きた事実を記録していくような仕事、決まった作業(定型処理)の繰り返しであって、あまり考える必要がない仕事です。ERPで過去に起きた取引を会計転記していくような業務です。過去の話ですから、既に確定していて考える余地はなく、事実を事実として正確に記録していく必要があります。
この様な、定型・繰り返し作業は最も WinActor の様なRPAに向いた仕事です。これまでは、エクセルのVBA等でプログラム(マクロ)開発していた様な仕事も、Excelに閉じた世界ではなく、アプリケーションを跨いだ自動化が可能になるのです。それもほぼプログラミングなしにです。
やわらかい仕事(考える・判断する仕事)
これは、主に将来に向かった仕事です。一般的に過去は変えられないのでホワイトカラーは主にこちらの業務をします。
- 経営計画、ビジョン、戦略などの大きな方針を策定
- 来期予算・中期予算を策定
- 販売計画・生産計画などを策定
そして、Excelは主にこちらの業務に使われているように感じますが、ここが問題で、ある程度自動化出来れば非常に生産性が上がるはずなのです。
エクセル 業務の周辺からRPAで自動化すべき
Excel に多くの時間を奪われている
Excelは非常に多くの我々の時間を奪っています。なぜなら、頑張れば中途半端に何でも出来てしまうから、頑張って計算式を記入し、何十ページものワークシートを持ったExcelのお化けを作れてしまいます。
その時、一時的に頑張ればなんとか出来てしまうのです。そして、出来たと思って数十メガのExcelファイルをメールに添付し、人に送ると、必ず計算式を壊して戻してくる人がいたりします。
又は、翌月になり、同様の作業だから同じExcelでほぼ出来るだろうと考えていると、Excelシート間の繋がりや、入力セル、計算セルがよく判らない状態です。結局、先月と同じ作業で一から作成するはめになります。
予算策定や月次売上集計、販売計画など、どうしても数字を集計するような業務ではExcelを使いたくなります。手軽に使えて頑張れば出来てしまうからです。
エクセルVBAが悪いわけではない
自分が担当している業務の種類を明確に意識して、どの様に作業を進めるべきか考える必要があります
上記の固まった仕事に加え、やわらかい仕事を含めて極力定型化し、基幹業務に組み込める業務は形を決めて基幹システム化します。そして、残る業務が2種類です。
- 固まった仕事とやわらかい仕事の間を繋ぐ仕事(例えばこんな仕事です)
- 前月の販売実績を基幹システムから抽出し、Excel計画シートに貼り付ける
- 逆に確定した販売計画を基幹システムに計画値として入力する
- 営業部門が作成した翌月の販売計画を製造部門と話して確定し、需要データとして基幹システムに投入する
- 柔らかい仕事の中の考える仕事
この1もRPAが得意とする業務ですので定型化出来る部分は多いかと思います。従って、本当に人間がやるべき仕事は2.の考える仕事(付加価値業務)の部分なのです。
人間にしか出来ない仕事をしよう
単にExcelに手入力で転記したり、インターネットで検索した結果を表に纏める作業自体に然程の付加価値は殆ど有りません。むしろ、その様な単純作業こそ自動化すべきではないでしょうか。
そのExcel作業の為に月末月初は毎日10時、11時まで残業して月次作業をこなしているような方も多いかと思います。表を作成するにしても、報告する相手に解り易い軸を考えたり、グラフの形を考えたりする部分は人間にしか出来ないと思います。なぜなら、
そのレポートを見る相手が人間だからです。相手の気持ちになって、どの様に報告資料が纏められていたら理解しやすいか、見やすいかは受け手にとって非常に重要です。
この部分の気が利いていないと、忙しい管理職が読み砕き、理解する時間・労力を押し付けている事と等しくなります。このような点は、どの様な階層・仕事にも共通する能力なのだと思います。
そして、AIやロボットがいかに発達したとしても、相手が人間である以上、絶対に無くならない重要な部分であり、人間がやるべき部分なのです。そして、月末・月初は必ず発生していた残業を無くし、人間らしい生活をとりもどしましょう。